歯茎の口内炎

歯茎の口内炎

口内炎というと、ほとんどの人は、頬の内側や舌などの粘膜に表面が白っぽい丸い潰瘍をイメージしますが、歯茎が赤く腫れたりすることも口内炎に含まれます。歯茎は、歯肉とも呼ばれ、歯の歯根部を囲み、固定しています。正常な歯茎はきれいなピンク色をしていますが、貧血がある場合は白色に、炎症がある場合は赤色になり、色素沈着で黒色になる場合もあります。

 

歯茎にできる口内炎に、代表的なアフタ性口内炎はもちろんですが、壊死潰瘍性口内炎というのがあります。子供がかかりやすい口内炎で、歯茎や口の中の粘膜がただれて出血することもあります。口の中が痛いため、食欲は落ち、よだれが増え、口臭も強くなります。壊死潰瘍性口内炎は、身体の抵抗力が弱っている時に、口の中の細菌が増殖して起こります。壊死潰瘍性口内炎の治療は、抗生物質の塗り薬やうがい薬を使用し、体力回復や口の中を清潔に保つことを心がけます。

 

ヘルペス性口内炎では、口の周りや口の中に水泡状の口内炎が出てくると共に、歯茎が炎症を起こし、赤く腫れることがあります。40度近くの高熱を出し、口の中もひどく痛みます。ヘルペス性口内炎も乳幼児に多い口内炎で、口の痛みのために、水分が十分に摂ることができず、脱水症状を起こすこともありますので、注意が必要です。

 

 

【一口メモ】
歯茎は、歯肉とも呼ばれ、次の3つの部位に分かれて呼ばれています。
●遊離歯肉…歯頸部という歯の見える部分と根の部分の境目の周りを囲んでいる歯肉のことです。
●付着歯肉…歯を支えている歯槽骨に着いて動かない歯肉のことです。
●乳頭歯肉…歯と歯の間にある歯肉のことです。